保育園と幼稚園の違いについてご紹介します

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保育園と幼稚園の違いについてご紹介します

 

この記事をご覧の皆さんも、ほとんどの方が幼稚園や保育園に通っていたのではないでしょうか?

 

子どもたちにとっては、お友だちや先生と楽しく遊んだり、過ごしたりする場所。

保護者にとっては子どもの成長のために通わせたり、子どもを預かってもらったりする場所。

保育園も幼稚園も漠然とそのようなイメージをお持ちの方も多いと思います。

 

では、なぜ「保育園」「幼稚園」は別々の名前なのか、不思議に感じたことはありませんか?

 

実は、「保育園」と「幼稚園」は大きな役割の違いがあります。将来、保育の現場で働きたいと考えている方にとっては、保育園と幼稚園にどのような違いがあるのかを知り、どちらが自分に向いている職場なのかを考えることが大切です。

 

そこで本記事では、保育園と幼稚園の違いについて解説します。

保育園と幼稚園の違いについて

保育園と幼稚園には、明確な違いがいくつかあります。

以下で紹介する違いを確認し、自分に向いている職場はどちらになるのか考える参考にしてみましょう。

施設の目的における違い

保育園と幼稚園は、その目的がそもそも異なります。

 

保育園は、保護者の就労などを理由として、保護者の代わりに日ごろの保育を行うことを目的としています。

 

安全で清潔、快適で心が落ち着く、そのような環境で子どもを預かる「養護」の役割と、健全な心身の発達や基本的な生活習慣の獲得、学校教育への準備を踏まえた「教育」の役割の二つを担っています。

0歳~6歳の子ども達が、およそ半日を過ごしているため、食事や着替え、トイレトレーニングといった日常生活に必要な行動も、保護者と協力しながら援助したり、教えたりしていきます。

 

一方、幼稚園は、学校教育の基礎となる「学びに向かう姿勢」を育むために、子ども達が「遊び」を通して様々な経験を積み重ねていくことを目的としています。

 

子ども達が幼稚園で過ごす時間は1日5時間程度です。その中では「一斉活動」と言って、クラスの子ども達全員が、先生の用意した遊びを一緒に取り組む時間が主活動となります。この遊びの内容を豊かにすることが幼稚園の大切な役割であり、これによって、子ども達の様々な能力の芽生えを促していきます。

製作や体操、リズム遊び、合唱や合奏、園庭遊びなどの日々の活動に加え、運動会やお遊戯会、遠足などの季節の行事も含め、子ども達が楽しく、主体的に取り組む活動を行っていきます。

また、園によっては文字の読み書き、足し算や引き算などの簡単な算数や数遊び、近年は英語の学習を取り入れるケースもあります。

対象年齢児童における違い

保育園(保育所)と幼稚園には、対象となる子どもの年齢に違いがあります。

保育園の場合、1歳未満の「乳児」と1才から小学校就学前までの「幼児」が対象です。

 

0歳から対象になっているのが保育園の特徴で、かなり広範囲の年齢の子ども達が通っています。

特に0歳児~2歳児は、生活リズムが3歳以上児とは大きく異なり、食事、睡眠、排せつなど、活動(遊び)以外のあらゆる面でも細かな支援が必要となります。

 

一方で、幼稚園は満3歳から小学校就学前までの幼児を対象にしています。

満3歳~満4歳が年少、満4歳~満5歳が年中、満5歳~満6歳が年長クラスとして分類されるのが一般的です。

 

担任するクラスの子どもの年齢に応じて、発達過程を踏まえた子どもへの接し方や遊びの内容を考え、クラス全体の流れや動きも把握しながら、臨機応変に対応することが求められます。

年間保育日数の違い

保育園(保育所)と幼稚園は、年間の保育日数や保育時間にも違いがあります。

保育日数とは子どもたちに保育を行う日数を意味します。

 

保育園の場合だと、保育日数に規定はありませんが、施設の目的上、年間を通して日曜日と祝日、年末年始以外は原則として開所となるため、約300日程度が基本となります。

 

幼稚園の場合には、保育日数が「年間で39週以上」と設定されています。

39週を下回ることはできないため、その日数を前提に年間のスケジュールが決められるのが基本です。

 

これにより多くの場合、幼稚園には子どもたちにとっての夏休み、春休みといった長期休業がありますが、保育園にはありません。

 

そのため働く人から見た保育園と幼稚園の違いに、土曜日出勤の有無、長期休暇の取り方があることも把握しておきましょう。

1日の保育時間・教育時間の違い

保育園と幼稚園は、1日の保育時間(幼稚園の場合は教育時間)にも違いがあります。

保育園は一般的に8~11時間(原則8時間以上)が、1日の保育時間に設定されています。

 

保育時間は保護者の就労状況や保育が必要な理由によって、子ども毎に自治体が認定を行っており、様々です。基本的には、保育短時間(8時間)の子どもと保育標準時間(11時間)の子どもに分かれています。このため、お帰りが早い(と言っても17時頃)子どももいれば、最後までお迎えを待っている子どももおり、保育者としては子どもの心理的な不安感や疲労感、保護者を待つ心情などを汲み取ることが大切です。また、11時間以上になる場合は「延長保育」扱いとなり、20時ごろまで保育を行う子どももいます。この場合は別途保育料が必要です。

 

一方、幼稚園の教育時間は、原則として4時間以上です。

一般的には、教育時間を9時~14時の5時間としているところが多いですが、近年は幼稚園に通う子どもの保護者もパート等の就労を行っていることが多く、この教育時間とは別に、その前後、朝は7時半頃~9時頃まで、午後は14時~18時頃まで「預かり保育」を行っている園が多くなっています。「教育時間」中は一斉活動を中心とした遊びのカリキュラムに基づく時間、「預かり保育」中は自由遊びやおやつ時間、お昼寝など、お迎えを待つ子どもたちがリラックスして過ごせる時間としています。

根拠法と行政管轄における違い

保育園と幼稚園は、その施設の設置根拠となる法律や管轄している国の行政機関にも違いがあります。

保育園は「厚生労働省」の管轄となり、児童福祉法に基づく児童福祉施設として位置付けられます。

 

幼稚園は「文部科学省」が管轄し、学校教育法に基づく学校に該当します。

 

また、保育園と幼稚園は「設置や運営における基準」にも違いがあります。

保育園は「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」、幼稚園は「幼稚園設置基準」を基本として設置および運営が行われます。

 

その他、保育園と幼稚園は「教育・保育内容における基準」にも違いがあります。

具体的には保育園が「保育所保育指針」、幼稚園は「幼稚園教育要領」に基づいた保育が行われています。

 

保育士資格や幼稚園教諭免許を取得するには、本校での学びを通してそれぞれの施設や資格・免許を規定する法律を知り、その内容や各施設の社会的役割や目的、その責任について十分理解することが求められます。

認可保育所と認可外保育施設の違いについて

保育園には、「認可保育所」と「認可外保育施設」があります。

 

認可保育所とは、児童福祉法で定められた保育士の人数や施設の面積などを満たし、都道県知事の認可を受けている保育園のことです。

公立保育所と私立保育所の他、国や自治体が設置した保育園を民間法人が運営する公設民営保育園などがあります。原則として運営に係る費用は公費により賄われます。

 

認可外保育施設とは、先に挙げた保育士の人数や施設面積などが法律の基準を満たしていない施設のことです。

例えば企業内に設置された保育施設やベビーシッター、夜間保育を行う施設などが該当します。

但し、認可外保育施設も、設置の際には児童福祉法によって届出が必要となり、原則として年1回以上自治体による立ち入り調査の実施が行われます。また、自治体独自に設置基準を設け、その基準を満たすことで、保育の質保証を図っている自治体もあります。

 

そのため認可外だから違法性があるというわけではなく、社会の保育ニーズに応える重要な役割を果たしています。

まとめ

保育園と幼稚園には、上記のようにさまざまな違いがあります。

保護者は家庭環境や子育て方針によって選ぶことができ、どちらも子どもと保護者にとって欠かせない存在となっています。

 

保育園と幼稚園のどちらに就職するか決める際には、これらの違いや特徴を踏まえ、自分がどういう形で子どもたちの育ちを支えていきたいのか、その保育観を実現できる園を見つけることが大切です。

 

この機会に保育園と幼稚園の違いを確認し、自分に向いている職場がどちらになるのかをイメージしてみてはいかがでしょうか。

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